2019年度 人工知能学会全国大会(第33回)

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オーガナイズドセッション » [OS] OS-13 “ナッジ”エージェント:人をウェルビーイングへと導くエージェントの構築へ向けて

[1G4-OS-13b] “ナッジ”エージェント:人をウェルビーイングへと導くエージェントの構築へ向けて(2)

2019年6月4日(火) 17:20 〜 18:40 G会場 (302A 中会議室)

小野 哲雄(北海道大学)、今井 倫太(慶應義塾大学)、植田 一博(東京大学)、山田 誠二(国立情報学研究所

17:20 〜 17:40

[1G4-OS-13b-01] 行動からの暗黙的な情報相互伝達を利用したHuman-Agent Teamフレームワーク

〇中橋 亮1、山田 誠二2,1 (1. 総合研究大学院大学、2. 国立情報学研究所)

キーワード:ヒューマンエージェントインタラクション、マルチエージェントプランニング

自律エージェントと人が協調して一つのタスクを解く問題はHuman Agent Interactionの分野で一つの大きなテーマである.我々は人間の計画を単純に補助するだけでなく,人間の計画自体を自然に改善する協調エージェントに興味がある.このようなエージェントが有用な状況として,人とエージェントが互いにタスク達成に関する情報を一部しか持たない状況が考えられる.我々はこの状況において,人とエージェントが互いに行動を通じて情報を暗黙的に伝達するという前提の基で協調するエージェントのフレームワークを開発した.我々は対象の状況をHuman-Agent Team問題として定式化し,この問題におけるエージェントのプランニング手法を考案した.この手法は人の他人の目的推測モデルとそのモデルを想定した協調プランニングアルゴリズムの2部から構成されており,それぞれCIRL,Bayesian Inverse Planningという既存手法の改良によって実現されている.我々は人間が自律エージェントと簡単な作業を達成するという参加者実験を通じて手法を評価し,参加者との共同作業のパフォーマンスが上がることを確認した.