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[1H4-J-13-05] 重み付きPLSAを用いた敗血症患者のDPCデータ分析結果における各クラスタの特徴およびクラスタ遷移パターンの検討
キーワード:人工知能、敗血症、診断群包括分類
医療ビッグデータの利活用として、これまで診断群包括分類(DPC)データに注目し、治療戦略や医師の意思決定支援への応用の可能性を検証してきた。本研究では、DPCデータ全体から死亡率と関連する要因を探索的に見つけることを目的とした解析を行い、抽出されたクラスタの特徴やクラスタ遷移パターンについて検討した。「死亡の有無」に重みを付けた確率的潜在意味解析(PLSA)によりクラスタリングを行った結果、AIC最小は12となった。12の各クラスタの特徴および各患者の実施日ごとのクラスタ遷移を確認すると、敗血症患者のうち、重症度が高く入院が長引いている患者や緩和ケアを受けている患者の場合は、死亡率が高いことが明らかになった。一方、ICUに入院したケースでは死亡率が低い傾向が示された。その他にも、小児領域は他領域とは区別して検討するほうがよいこと、薬剤や処置について詳細な分析が必要なこと、手術とその後の処置の関係性を診療記録から把握する必要があることなどの示唆を得た。さらに、所属確率が高い主クラスタに関する5つの遷移パターンが得られた。