2019年度 人工知能学会全国大会(第33回)

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[1M4-J-13] AI応用: 産業と市場

2019年6月4日(火) 17:20 〜 18:40 M会場 (1F 展示ホール右奥)

座長:谷本 啓(日本電気株式会社) 評者:東山 翔平(NEC)

18:20 〜 18:40

[1M4-J-13-04] リターン時系列に基づく投資信託の動的クラスタリング

〇松井 藤五郎1、米田 一樹2、森山 甲一2、武藤 敦子2、犬塚 信博2 (1. 中部大学、2. 名古屋工業大学)

キーワード:金融情報学、動的クラスタリング、投資信託分析

本論文では、リターンの時系列に基づく動的クラスタリングを用いて投資信託を分析する手法を提案する。複数の期に分割されたファンドのリターン時系列を対象として、(1) 期ごとにt-SNEを用いて2次元空間に圧縮し、(2) 期ごとにx-meansを用いてクラスタリングを行い、(3) FBL-MONICを用いてクラスター遷移を検出することによって、動的クラスタリングを行ってそのクラスター遷移を検出する方法を提案する。
提案手法を用いてTOPIX連動型インデックス・ファンドを分析したところ、1期から4期は3つ、5期は4つのクラスターが得られた。全ての期において、クラスターの1つに全てのETFが含まれており、かつ、このクラスターにはETF以外のファンドがほとんど含まれていなかったことから、提案手法によって妥当な動的クラスタリングを行うことができたと考えられる。また、5期に新しく増えたクラスターは、前向き分析では4期のクラスターからの遷移として検出されなかったが、後ろ向きでは4期のクラスターの1つの影響が強いと判定され、クラスター遷移として検出することができた。