2019年度 人工知能学会全国大会(第33回)

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[1P3-OS-21] プロセス中心のシステムデザインとラーニングアナリティクス

2019年6月4日(火) 15:20 〜 17:00 P会場 (1F 展示ホール左奥)

緒方 広明(京都大学)、近藤 伸彦(首都大学東京)、瀬田 和久(大阪府立大学)、平嶋 宗(広島大学)、松居 辰則(早稲田大学)、堀口 知也(神戸大学)

16:00 〜 16:20

[1P3-OS-21-03] 主体的なWeb調べ学習プロセスの診断に基づく支援手法

〇佐藤 禎紀1、柏原 昭博1、長谷川 忍2、太田 光一3、鷹岡 亮4 (1. 電気通信大学 大学院、2. 北陸先端科学技術大学院大学、3. 日本生涯学習総合研究所、4. 山口大学)

キーワード:Web調べ学習、LOD、主体的学習、自己調整学習、リフレクション

Web調べ学習では,Web空間を探索して与えられた課題(初期課題)に対して網羅的,体系的な学習が求められる.一方Web空間では,学ぶべき項目や順序(学習シナリオ)は与えておらず,学習者は学習課題に対する知識構築と次に学ぶべき課題の展開を並行して行うため,認知的負荷が高い.筆者らはWeb調べ学習におけるプロセスをモデル化したWeb調べ学習モデルを提案し,そのモデルに沿った学習を促すシステムiLSBを開発した.一方で学習者はiLSBを用いても初期課題と関係ない課題を展開する場合があり,学習シナリオの診断が必要である.しかし一般的な,解となるシナリオと学習者のシナリオの比較による診断は学習者の主体性を阻害してしまう.そこで本研究では,Web上の関連データをリンク付けしたLOD(Linked Open Data)を用いて,学習者の主体性を阻害せず課題展開を診断することで,より妥当なシナリオ作成を促す手法を提案する.また,本稿では提案手法の評価実験を行った.その結果,提案手法は学習者の課題展開への見直しを促し,妥当なシナリオ作成に有効であることが示された.