2019年度 人工知能学会全国大会(第33回)

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[1P4-J-10] 画像・音声: 生体と医療

2019年6月4日(火) 17:20 〜 18:40 P会場 (1F 展示ホール左奥)

座長:山崎 俊彦(東京大学) 評者:木村 昭悟(NTT)

18:20 〜 18:40

[1P4-J-10-04] 疑似ラベリングを用いた電子顕微鏡連続切片画像セグメンテーション手法の提案

〇高屋 英知1、竹市 裕介2、尾崎 まみこ2、栗原 聡1 (1. 慶應義塾大学、2. 神戸大学)

キーワード:画像セグメンテーション、深層学習

コネクトミクスと呼ばれる研究分野では,生物の脳や感覚器における神経系の構造や接続状態を3次元再構築法により詳細に調べ,その機能的意味を明らかにすることが目指されている.3次元再構築法は,電子顕微鏡の連続切片画像から,ミクロな神経構造を詳細に観察するための重要なプロセスである.先行研究では,3次元再構築のためのラベル付けにかかるコストを削減するために,これを自動化するための様々な手法が提案されている.しかし,多くの先行研究で提案されている教師あり学習ベースの手法は,トレーニングデータが少量しか手に入らない場合,適用することができない.本稿では,この問題に対応するために,疑似ラベリングを用いた学習法を提案する.これにより,少量の学習サンプルをのみを利用して,神経領域の自動セグメンテーションを行うことが可能になる.実験結果から,提案手法は精度に改善の余地がみられるものの,少数サンプルを利用する場合においては通常の教師あり学習法よりも有効であることが明らかになった.