2019年度 人工知能学会全国大会(第33回)

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オーガナイズドセッション » [OS] OS-19 「プロジェクション科学」の発展と応用

[2J4-OS-19a] 「プロジェクション科学」の発展と応用(1)

2019年6月5日(水) 15:20 〜 17:00 J会場 (201B 中会議室)

岡田 浩之(玉川大学)、鈴木 宏昭(青山学院大学)

15:40 〜 16:00

[2J4-OS-19a-01] プロジェクションのメカニズムを探る

重ね描きとプレディクション

〇横山 裕樹1、岡田 浩之1、鈴木 宏昭2 (1. 玉川大学、2. 青山学院大学)

キーワード:プロジェクション、生成モデル、予測符号化

目の前に自分の好物のリンゴがある.するとそれは美味しそうだと感じる.そうした感覚,感情が生じると同時に,私た
ちには「美味しそうなリンゴがある」という認識が生じる.つまり推論の結果生まれた「美味しそう」という情報は,単に感
じられる,そう考えたという,心の中の出来事だけでなく,「ある」という形で世界に実在するものとなっている.
この(感じた,考えた)→(ある,存在する)という関係はいかにして確立されるのだろうか.
この疑問にアプローチするためには,内的(脳内,情報処理システム内)に構成された表象を世界と結びつける心の働きが必要となる.
本報告では,この心の働きをプロジェクションと名付け,その研究の必要性について述べる.次に,プロジェクションがいかなる計算過程を経てなされるのかを,生成モデル,大森の「重ね描き」,予測符号化理論をベースにして考察する.