2019年度 人工知能学会全国大会(第33回)

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オーガナイズドセッション » [OS] OS-19 「プロジェクション科学」の発展と応用

[2J5-OS-19b] 「プロジェクション科学」の発展と応用(2)

2019年6月5日(水) 17:20 〜 19:00 J会場 (201B 中会議室)

岡田 浩之(玉川大学)、鈴木 宏昭(青山学院大学)

17:20 〜 17:40

[2J5-OS-19b-01] 筋運動誘導型Elastic Limb(s) Illusionに関する研究の展望

〇小鷹 研理1 (1. 名古屋市立大学芸術工学研究科)

キーワード:神経可塑性、身体伸縮錯覚、HMD

筆者の研究室は, 2016年以降, HMDを使って腕または脚が伸縮する感覚を誘発する研究(Elastic Limb(s) Illusion)を継続的にすすめている. このプロジェクトの中で. これまでに4つの異なるシステムを考案してきたが, いずれについても, 運動学的な力学作用(引っ張る/引っ張られる, 押し込む/押し込まれる)と, 見かけ上の四肢の長さの伸張との動的な関連付けをベースとし, それらの作用量を体重計の値を通して見積もる点で共通している. これらの4つのシステムは, 過去に様々な展示会で出展され, 錯覚の誘発に関して極めて個人差の少ない手法であることを示してきたが, 個々のシステムについて得られている効果の認知的根拠および, 各システム相互の関連について, これまでに俯瞰的に論じる機会がなかった. 本稿では, 4つのシステムをあらためて概観し, 他の研究者によって報告されている関連研究と比較しながら, Elastic Limb(s) Illusion研究の学術的な展望を議論する。