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[2O1-J-13-01] 自己注意機構付きLSTMを用いた景況感情報に基づく金融文書の重要文抽出
キーワード:ニューラルネット、金融文書解析、景況感スコアリング
投信会社や投資顧問のアナリストが企業を訪問し、ヒアリングした内容は往訪記録として大量に蓄積されている。これらには、企業の財務状況や将来計画など、個々の企業の投資価値を判断する重要情報が詰まっており、それらの情報を総合して、ファンドマネージャーが投資先を決断する。しかしながら、大量に蓄積された情報から適切な景況分析と投資判断を導き出すことは、熟練のファンドマネージャーであっても容易ではない。本研究では,アナリストが作成した往訪記録に対し、リカレントニューラルネットであるBidirectional LSTMで文書単位の埋め込みベクトルを求め、往訪記録に付与された景況感情報を教師信号として自己注意機構の重みに基づいた学習を行い、重要文章の抽出を行う。1,390件の往訪記録を5重交差検定法で性能評価した結果、約79%の抽出精度が得られ、トピックモデルの一つである教師ありLDAモデルに比べても高い精度が得られることを示す。