2019年度 人工知能学会全国大会(第33回)

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[2Q3-J-2] 機械学習: 説明性と知識獲得

2019年6月5日(水) 13:20 〜 15:00 Q会場 (万代島ビル6F会議室)

座長:十河 泰弘(日本電気株式会社) 評者:東山 翔平(NEC)

14:00 〜 14:20

[2Q3-J-2-03] 勾配積分法に基づく脳波識別に貢献した周波数領域特徴の説明

立川 和樹1、河合 祐司1、〇朴 志勲1、浅田 稔1 (1. 大阪大学)

キーワード:深層学習、脳波、解釈性、勾配積分法、説明性

深層学習は物体認識だけでなく,脳波を入力とした識別でも高い識別性能を有する.この識別器を医療診断支援に応用する場合,その診断根拠を示すことが重要となる.そのため,誤差逆伝播を用いて各入力特徴が識別に貢献した度合いを求める手法が提案されているが,これらの手法は入力空間での貢献のハイライトを求めるものである.医学・神経科学での知見の蓄積のある周波数空間は識別器の入力空間ではない.本研究では誤差逆伝播に基づく説明法である勾配積分法を用いて,周波数ごとの振幅成分と位相成分の貢献を,少ない計算量で正確に計算することを目指す.識別器入力の空間を人が理解しやすい空間へと変換し,その変換が微分可能であれば,勾配積分法により変換後の空間での貢献の計算が可能になる.脳波の場合,高速フーリエ変換(FFT) が微分可能であることを利用して,周波数空間での貢献を計算する.今回,三つのデータセットを用いて提案法の有効性を実験的に示す.