2019年度 人工知能学会全国大会(第33回)

講演情報

オーガナイズドセッション

オーガナイズドセッション » [OS] OS-14 人狼知能と不完全情報ゲーム

[3F4-OS-14b] 人狼知能と不完全情報ゲーム(2)

2019年6月6日(木) 15:50 〜 17:30 F会場 (302B 中会議室)

稲葉 通将(広島市立大学)、片上 大輔(東京工芸大学)、狩野 芳伸(静岡大学)、大槻 恭士(山形大学)

15:50 〜 16:10

[3F4-OS-14b-01] 相手の思考時間の長短によって推定の信頼度を変更する協力ゲームHanabiのエージェントの開発及び評価

〇佐藤 栄介1、大澤 博隆1 (1. 筑波大学)

キーワード:人工知能、Hanabi、協力ゲーム

人間と協力して課題を達成するためのAIは、人間の考えに合わせて行動しなければならない。このような分野の研究は協力ゲーム「Hanabi」を用いて、自己評価、心理学、コミュニケーション理論など様々な側面から進められている。本研究では、思考時間の仮設に基づいて、思考時間の長さから人間プレイヤーのAIの戦略に対する理解度を推測してその結果に応じて手札を推定する際の信頼度を変更する戦略を持つエージェントを開発した。その結果このエージェントは、Hanabiの優秀なプレイヤーに対して、従来のエージェントよりも頻繁に見積もりを行い、このエージェントに対する評価とスコアの間には正の相関があることがわかった。一方で、対戦相手の思考時間に応じて推定の信頼度を変更するエージェントは、従来のエージェントと比較して人間の印象に影響を与えず、得点や推定の成功率も変わらなかった。