2019年度 人工知能学会全国大会(第33回)

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[4A2-J-3] データマイニング: 変化・異変の分析

2019年6月7日(金) 12:00 〜 13:40 A会場 (2F メインホールA)

座長:熊谷 雄介(博報堂) 評者:梶野 洸(日本IBM)

12:20 〜 12:40

[4A2-J-3-02] 敵対的生成ネットワークを用いた集団型異常検知

〇丸 千尋1、小林 一郎1 (1. お茶の水女子大学)

キーワード:異常検知、GAN、集団型異常、時系列データ

Generative Adversarial Network (GAN) を異常検知に用いた手法が提案され始めている.しかし,GANを用いた異常検知の既存研究は,特定時点の観測値を扱うモデルであるため,観測値自体は正常であるが,その観測値のふるまいが変化する集団型異常を検知することはできない.そこで本研究では,時系列データに存在する集団型異常をGANを用いて検知することを目的とする.我々は,既存手法のGANモデルのEncoderにsequence to sequence (seq2seq) のEncoder側,Generatorにseq2seqのDecoder側,そしてDiscriminatorにRecurrent Neural Networkと全結合Neural Networkを採用したGANモデルを開発した.集団型異常が含まれるデータセットを用いて評価を行ったところ,集団型異常を検知するためには,複数の観測値を扱うネットワークを利用する必要があること,我々のGANモデルは,複数の観測値を扱うネットワークを採用した既存手法と比較して,高い精度で集団型異常を検知できることが明らかになった.