2019年度 人工知能学会全国大会(第33回)

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[4K2-J-13] AI応用: 国土と社会インフラ

2019年6月7日(金) 12:00 〜 13:40 K会場 (201A 中会議室)

座長:松島 裕康(東京大学) 評者:米納 弘渡(名古屋大学)

12:20 〜 12:40

[4K2-J-13-02] 機械学習を用いた地震動予測において偏ったデータセットが与える影響を軽減するための試み

〇久保 久彦1、㓛刀 卓1、鈴木 進吾1、鈴木 亘1、青井 真1 (1. 防災科学技術研究所)

キーワード:地震動予測、データの偏り

これまで著者らは機械学習を用いて地震動予測式の構築を試みてきた[久保 2018]。しかしながら先行研究で用いたデータには強い地震動記録が極端に少ないという大きな偏りがあり、それは機械学習を用いた地震動予測器に影響を与え、強震動時の過小評価を引き起こす。本研究でこの問題の解決法を模索する過程で、学習データの重みづけと、既往の距離減衰式およびランダムフォレストの両方を組み合わせたハイブリッド手法の二つのアプローチを提案している。テストデータを用いた検証の結果、ハイブリッド手法を用いることによって強震動時の過小評価が大きく改善されることが分かった。ただし1000gal を超えるような非常に強い地震動を予測する際にはハイブリッド手法を用いても依然として過小評価気味であり、更なる検討が必要であることも示された。