2019年度 人工知能学会全国大会(第33回)

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[4O3-J-7] エージェント:学習するエージェント

2019年6月7日(金) 14:00 〜 15:20 O会場 (1F 展示ホール左奥)

座長:福田 直樹(静岡大学名) 評者:田和辻 可昌(早稲田大学)

14:40 〜 15:00

[4O3-J-7-03] Propensity Score及びCausal Treeを用いたLGBT施策と収益の因果推定

〇田原 万悠子1、長谷川 泰大1、古庄 涼花1、村井 千恵1、森 峻人1、星野 崇宏1 (1. 慶應義塾大学)

キーワード:因果効果推定、傾向スコア、因果木、セミパラメトリック解析、LGBT

本稿は、LGBT 施策が収益に与える効果の検証を目的とする。従来の研究では、ダイバーシティ一般や企業内 LGBT 施策がもたらす効果の研究に終始し、企業が提供するサービスにおけるLGBT施策の効果については言及されてこなかった。そこで本稿では、LGBT 施策には収益を上げる効果があると仮定し、実証分析を行った。実証にあたっては、一部にLGBTフレンドリータグが付与されている賃貸物件データを利用し、タグが付与されている住戸と付与されていない住戸で閲覧数、お問い合わせ数に対する効果を比較した。しかし、タグの割り当ては無作為に行われないためタグが付与されているか否かには住戸の築年数、賃料などの物件情報に関する内生性が存在した。そこで、傾向スコアから導出される IPW 推定量、二重にロバストな推定量を用いて内生性を考慮した分析を行った。実証分析の結果、仮説が立証され、LGBT フレンドリータグが閲覧数、お問い合わせ数に正の影響をもたらすことがわかった