2019年度 人工知能学会全国大会(第33回)

講演情報

インタラクティブセッション

[4Rin1] インタラクティブセッション2

2019年6月7日(金) 09:00 〜 10:40 R会場 (1F 展示ホール 中央)

09:00 〜 10:40

[4Rin1-44] エッジコンピューティングに適した深層学習を用いた適応的圧縮センシング

〇関根 理敏1、伊加田 恵志1 (1. 沖電気工業株式会社)

キーワード:圧縮センシング、エッジコンピューティング、深層学習、教師あり学習、強化学習

実世界の情報をセンシングし,多様なアプリケーションで活用するため,センサデータの効率的な収集が重要となる.そしてアプリケーションで長期間・広範囲にわたる高精度なデータ分析を行うためには,一般に大量のセンサデータが必要となる.しかしながら,エッジ端末ではデータ送信量の増加に伴う無線リソースや電力の浪費が発生する可能性があり,できるだけ元のデータの情報量を落とさず,送信データ量を削減するといった対策が必要となる.そこで本稿では,データの伝送効率化のために,エッジ端末で実行可能な圧縮センシングの圧縮比を動的かつ直接的に推定する最適化制御を行う手法を提案する.一般に最適化制御には一般に多くの計算量を必要とするが,提案手法では事前に学習した深層学習の教師あり学習・強化学習の学習モデルを用いて推定することにより,最適な圧縮比探索を行う処理負荷を軽減する.社会インフラモニタリングにおいて橋梁に配置された加速度センサで発生するセンサデータを利用して性能評価を行った結果,提案手法は最適な圧縮比を推定する計算負荷を抑えつつ,動的な圧縮比設定により圧縮比と復元誤差率の両方を低下できることが分かった.