2020年度 人工知能学会全国大会(第34回)

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[1C5-GS-13] AI応用: 医療 (1)

2020年6月9日(火) 17:20 〜 19:00 C会場 (jsai2020online-3)

座長:須鎗弘樹(千葉大学)

17:20 〜 17:40

[1C5-GS-13-01] 心拍変動解析と多変量統計的プロセス管理による熱中症検知モデルの開発

〇太田 鴻志1、藤原 幸一1、稲津 尚2、山川 俊貴2、久保 孝富3 (1. 名古屋大学、2. 熊本大学、3. 奈良先端科学技術大学院大学)

キーワード:熱中症検知、心拍変動、多変量統計的プロセス管理、異常検知

熱中症は暑熱環境における身体適応の障害によって起こる状態の総称である.毎年注意喚起がされている反面,多数の人が熱中症により救急搬送されており,個人に対し症状が悪化する前に適切な休息などを促すことができれば,搬送者数を減らすことができると考える.熱による身体負荷が心拍変動(HRV)に影響を与えることが分かっているため,HRVをモニタすることで熱中症発症を検知できると考えられる.しかし,熱中症はいつどこで発症するかわからないため,熱中症発症前後のHRVデータを集めるのは困難という問題があった.本研究では,熱中症検知モデル構築に熱中症発症時HRVデータを必要とせず,健常時データのみから異常検知モデルを構築できる多変量統計的プロセス管理(MSPC)を用いて,熱中症検知モデルを開発した.2018年から2019年にかけて,製鉄所の中でも暑熱環境で勤務する作業員30名より合計1024時間のHRVデータを収集し,自己申告による熱中症症状は軽微なものを含めて合計47回報告された.熱中症検知モデルを構築した結果,その性能はAUC=0.98であった.本研究では,HRVを用いた熱中症検知の可能性を示した.

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