2020年度 人工知能学会全国大会(第34回)

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[1P3-GS-7] エージェント: コミュニケーションとエージェント

2020年6月9日(火) 13:20 〜 15:00 P会場 (jsai2020online-16)

座長:大澤博隆(筑波大学)

14:40 〜 15:00

[1P3-GS-7-05] 人狼知能エージェントにおける説得・被説得機能の評価

大槻 恭士1、〇今田 佑生也1 (1. 山形大学)

キーワード:人狼知能、不完全情報ゲーム、説得

不完全情報コミュニケーションゲームである人狼ゲームをゲームAIの標準問題として提案している人狼知能プロジェクトでは,プレイヤーエージェント(人狼知能)の競技会である人狼知能大会を毎年開催し,集合知的アプローチによって人狼知能の発展を図っている.人狼ゲームでは,通常人狼陣営側が村人陣営であると偽って敵を攪乱する戦術がとられるため,村人側には,会話に基づき相手の嘘を見破り,自分が味方であると自陣営を説得して協力するなど,従来のAIに比べ高度な知的タスクを遂行する能力が必要となる.しかし近年,勝率の高い他エージェントを優先的に排除することで自勝率を上げるような非協調的な戦術がトレンドとなり,人狼知能研究の本来の目的からの乖離が危惧される状況である.そこで本研究では,説得・被説得機能を持つエージェントが勝率面で有利であることを示すため,これらの機能を持つエージェントと持たないエージェントの対戦を5万回行い,説得・被説得機能により総合勝率が有意に向上することを確認した.

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