18:30 〜 18:50
[2G6-ES-3-03] エージェントとのインタラクションの過程におけるマルチモーダル学習に基づくQOL推定
キーワード:human agent interaction、マルチモーダル学習、quality of life、高齢者福祉
高齢者見守りシステムやコミュニケーションロボットが人とインタラクションを行う際には,ユーザの状態推定および状態理解に基づく行動生成が重要である.高齢者福祉の現場において生活の質(QOL)は人の状態を総括的に扱った重要な指標である.本研究では,対話エージェントとのインタラクションの過程において,表情・頭の揺動・視線を統合してQOL推定手法を提案する.そこで対話エージェントを実装し,それを用いた対人実験を通して収集した情報に基づくデータベースを構築した.さらに,それらを入力とする,3次元畳み込みであるC3Dを組み込んだマルチモーダル学習推定器を実装した.表情はQOL推定に有効であることが示されたが,更なる推定性能の向上を目的として,頭部揺動や視線の特徴抽出による学習について検証した.その結果,表情・頭部揺動・視線の全てを統合したマルチモーダル学習が,各特徴量を個別に用いたシングルモーダル学習に比べて誤差を抑えて推定することを実現させた.実験結果から,提案システムがQOL推定器として十分活用可能であることを結論づけたと同時に,マルチモーダル学習のシングルモーダル学習に対する優位性も示された.
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