2020年度 人工知能学会全国大会(第34回)

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[2H1-OS-21] ICTによる食糧問題の解決

2020年6月10日(水) 09:00 〜 10:20 H会場 (jsai2020online-8)

武田 英明(国立情報学研究所)、小林 一樹(信州大学)、朱 成敏(国立情報学研究所)

10:00 〜 10:20

[2H1-OS-21-04] 鳴き声の年齢変化を考慮した牛の個体識別

〇近藤 恵1、入部 百合絵1、兒嶋 朋貴2、大川 智章2 (1. 愛知県立大学、2. 愛知県農業総合試験場)

キーワード:個体識別、牛の鳴き声、年齢変化

近年,畜産の大規模化により多頭飼育が行われており,少人数の管理者でも個体情報を取得できるモニタリング技術が求められている.そこで,本研究では牛を捕獲しなくても得られ,かつ比較的収集が容易な牛の鳴き声を用いた個体のモニタリング技術の構築を目指し,その基礎となる個体識別が可能か検証した.先行研究では鳴き声の線形予測係数や基本周波数などを用いて個体識別を実施しているが,頭数が少ないだけでなく,年齢による鳴き声の違いを考慮していない.本研究では年齢の異なる成牛4頭と育成牛6頭を対象として採取した鳴き声から個体性が現れると考えられる基本周波数,パワー,メル周波数ケプストラム係数などの音響情報を抽出した.10頭に対する個体識別の結果は90.4%であったが,成牛と育成牛の分類精度は100%であった.このことから,第一段階では年代を分類し,第二段階では第一段階の結果に応じて年代毎の音響モデルより識別を行う二段階識別を提案する.二段階識別を採用した結果,個体識別の正解率は95.7%に向上した.以上より,本研究で使用した音響情報は同年代だけでなく,異なる年齢の牛の分類にも有効であることが明らかになった.

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