2020年度 人工知能学会全国大会(第34回)

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[2O5-GS-13] AI応用: 土木とAI

2020年6月10日(水) 15:50 〜 17:30 O会場 (jsai2020online-15)

座長:曽我真人(和歌山大学)

15:50 〜 16:10

[2O5-GS-13-01] 土木・防災技術者の暗黙知の深層学習と分野適用性の検討

〇古木 宏和1、荒木 光一2、一言 正之1、野村 卓矢3、田方 智4 (1. 日本工営株式会社 先端研究開発センター、2. 五大開発株式会社 技術研究所、3. 日本工営株式会社 海外事業本部 環境技術部、4. 日本工営株式会社 国内事業本部 砂防部)

キーワード:技術者の暗黙知、土木技術、砂防、地形判読、教師データ選別

土木・砂防分野の調査や診断などは,専門家による経験的知見や暗黙知から判断されることが多く,100%の正解データを作成できない場合がある。その一つとして,地形判読が上げられる。地形判読は,土砂災害発生場を予測する手法としてだけではなく,地形図や空中写真から地形や地質に潜在する素因などの情報を読み取ることができる.しかしながら,この判読作業は個々の技術者によるため,個人差が生じやすく,広大な面積の判読には大きな負担となる点が課題である。
本研究では,地形判読をはじめとする専門家の暗黙知により判断されることが多い土木・砂防分野への深層学習の応用研究・事例を述べる.そして,適用性を検証するために,専門家の知見を元に教師データを作成し,pix2pixで学習・推論を行った。その結果,正解率は専門家が作成した正解データに対して7割ほどであり,推論結果には正解データを作成した専門家の意図した特徴,例えば,地すべり地形に含まれる崖の形や斜面勾配の変化が表現されていた.このように,深層学習は,土木・砂防分野においても有用な技術であると共に,省力化,効率化,迅速性において有効であることが分かった。

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