2020年度 人工知能学会全国大会(第34回)

講演情報

インタラクティブセッション

[3Rin4] インタラクティブ1

2020年6月11日(木) 13:40 〜 15:20 R01会場 (jsai2020online-2-33)

[3Rin4-32] 油田地域における深層学習による地表地震探査データを用いた岩石物性の推定

〇磯 真一郎1、中山 一夫1、山田 知己2、Skinner Leigh2 (1.公益財団法人 深田地質研究所、2.Japan Canada Oil Sands Limited)

キーワード:物理探査、畳み込みニューラルネットワーク、深層学習、油田、岩石物性

地下の岩石物性や構造を明らかにするために弾性波探査(地震探鉱)データを取得・解釈し、石油やガスの存在の程度を推測することが石油開発業界では広く行われている.弾性波探査は,より広域を探査することが可能であるが,その地下構造の物性の推定と品質管理は経験による解釈などを含め非常に複雑である.一方,地下の岩石物性は井戸(坑井)を掘削し直接岩石物性値を計測(検層)することでより簡易に判定することができる.しかしながら掘削は高価でありその検層データは局所的である.既存のデータを用い未掘削地点の岩石物性値を効率良く推測することにより,石油やガスの存在を知ることは経済的に非常に重要である.本研究では,弾性波探査データと,検層(岩石物性値)データを学習データとし,弾性波探査データから検層データ(孔隙率)を予測する深層学習(畳み込みニューラルネットワーク)の実験を行った.様々な前処理などを行った結果,最も良い場合の検層データ(孔隙率)を比較したところ,20%未満の違いとなり,深層学習を用いて弾性波探査データから,より効率良く石油探鉱のための地下の岩石物性を推測する可能性を見出した.

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