2020年度 人工知能学会全国大会(第34回)

講演情報

インタラクティブセッション

[3Rin4] インタラクティブ1

2020年6月11日(木) 13:40 〜 15:20 R01会場 (jsai2020online-2-33)

[3Rin4-82] 測定モデルとKnowledge Tracing Modelを両立するItem Deep Response Model

〇木下 涼1、植野 真臣1 (1.電気通信大学)

キーワード:Knowledge Tracing、深層学習、測定モデル、等化、テスト理論

近年,人工知能分野において学習者の知識状態を動的に推定するKnowledge Tracingが注目を集めている.特に項目反応理論(IRT)と深層学習を組み合わせたDeep-IRTが提案され,高精度に学習者の反応予測が可能であることが報告されている.さらにDeep-IRTはIRTと同様に解釈可能な能力パラメータと困難度パラメータを持つ.しかし,Deep-IRTは得られる能力パラメータが解答する項目に依存しており,IRTと比較して解釈性に劣るため,適応型テストなど教育分野への応用は限られている.この問題を解決するため,本研究では測定モデルとKnowledge Tracing Modelを両立するItem Deep Response Model(IDRM)を提案する.IDRMでは,独立した学習者ネットワークと項目ネットワークから能力パラメータと困難度パラメータを推定するため,Deep-IRTよりも解釈性の高いパラメータが得られ,学習者の能力測定モデルとみなせる.さらに,実データ実験によりIDRMは既存モデルよりも高度に学習者の反応予測が可能であることが示された.

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