[3Rin4-93] 協調に関する発展的な議論に向けた検討
なぞり課題を用いた集団運動からみる他者の行動予測と適応
キーワード:協調、インタラクション、行動予測、適応、集団運動
本発表では,3人以上のようなより複雑な協調を議論するためのアプローチを提案する.それは,集団運動を定量的に分析したうえで,ある特徴的な集団運動と他者の行動を予測する認知との関連をみることである.協調においては,他者の行動を予測して,他者に合わせて自身の運動を調整する適応が重要である.まず,認知科学や生物学,人工生命,さらにはスポーツ科学における先行研究をレビューする.ここが本発表のメインである.これらの研究の問題点を踏まえて,上記のアプローチを提案する.さらに,提案するアプローチを用いて他者とのインタラクションを議論した一例として子どもの遊びを取り上げ,著者らの過去の研究を解説する.ただし,著者らの研究では,現場計測による限界から,集団運動において予測の正確さや予測に基づく行動とそうでない行動との識別といった詳細まで踏み込んで議論することが難しい問題点が挙げられる.統制がとれた集団運動を対象にすることや各個人が他者の動きをどの程度,予測しているかを運動データの分析から示せられることが求められる.最後に,アプローチの有用性を示すと期待されるなぞり課題(丸野, 1991)を提案する.
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