2022年度 人工知能学会全国大会(第36回)

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オーガナイズドセッション » OS-17 創作者と人工知能が創る創作の未来

[1H5-OS-17b] 創作者と人工知能が創る創作の未来(2/2)

2022年6月14日(火) 16:20 〜 18:00 H会場 (Room H)

オーガナイザ:上野 未貴(大阪工業大学)、森 直樹(大阪府立大学)[現地]、はたなかたいち(クリエイターズインパック)

16:20 〜 16:40

[1H5-OS-17b-01] 星新一のショートショートにおける伏線とオチの構造分析

〇岩岬 潤哉1、豊澤 修平1、村井 源1 (1. 公立はこだて未来大学大学院 システム情報科学研究科)

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キーワード:物語論、構造分析、伏線

展開に意外性のある物語を自動生成するため,先行研究ではオチの構造と物語の展開の関係を明らかにする取り組みが行われてきた.しかし読者に意外性を提示するうえでは,オチの構造に加えて,あらかじめオチを示唆する伏線とオチの関係性も重要な機能を果たしていると推測される.そこで,本研究では意外性のあるオチで定評のある星新一のショートショート作品中の一ジャンルを対象として,オチと伏線の関係性を明らかにするためデータ化と統計的な分析を行った.まずオチとオチに対応する伏線のそれぞれをKJ法に基づいて分類しカテゴリ表を作成した.次に作成したカテゴリ表に基づき各作品で共起するオチと伏線をベクトル化した.得られたベクトルを因子分析した結果,冒頭に示唆された謎がオチで発覚する「種明かし型」,一時的な利益を提示された後に暗転する「転落型」,最終的に元の状態への回帰や努力が徒労であったと明らかになる「無駄骨型」の3種類のパターンが得られた.本研究で得られたオチと伏線のパターンを用いることで,オチのある物語の自動生成に合わせて,オチに適切な伏線を物語中に付与するシステムが構築可能であると考えられる.

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