15:40 〜 16:00
[2F5-OS-16a-02] 知覚運動課題における学習と転移
キーワード:運動学習、知覚学習、内部モデル
本研究では,知覚運動課題として,消滅課題と反転課題についての実験を行った.消滅課題には,ターゲット消滅とカーソル消滅の2種類があり,それぞれ,ターゲットもしくはカーソルが,ある時間だけ表示されない.消滅課題の実験では,ターゲット消滅とカーソル消滅の間の非対称な学習の転移が示されたが,これはそれぞれの条件での異なる内部モデルの存在とそれらの内部モデルの階層的な関係を示唆している.一方,反転課題には,左右反転,上下反転,上下左右反転の3種類があり,ジョイスティックの操作方向とカーソルの移動方向の関係が,それぞれの方向において試行途中で反転する.反転課題の実験では,反転に対して被験者が学習すること,また,その制御成績は反転の種類によって異なることを示すとともに,学習の転移は正と負がともに見られることを確認した.そして,学習の転移に関わる要因について検討した結果,従来より言われていた単なる課題の類似や拮抗という点だけでなく,課題の難易度や学習の順序も転移に関係してくることが示され,内部モデルのモジュール性との関係も示唆された.
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