2022年度 人工知能学会全国大会(第36回)

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オーガナイズドセッション

オーガナイズドセッション » OS-9 Affective Computing

[2I5-OS-9a] Affective Computing(1/2)

2022年6月15日(水) 15:20 〜 17:00 I会場 (Room I)

オーガナイザ:熊野 史朗(NTT)、鈴木 健嗣(筑波大学)、田和辻 可昌(早稲田大学)[現地]

15:20 〜 15:40

[2I5-OS-9a-01] 心的状態の可視化が複数論点最後通牒ゲームにおける人のWin-Win計算能力獲得に与える影響

〇佐藤 幹晃1、寺田 和憲1 (1. 岐阜大学)

キーワード:エージェント、感情、複数論点最後通牒ゲーム

Win-Winの選択とは,自他の隠れた価値(選好)や意図・信念を理解し,対立を避け,両者の価値の総和を最大化する,創造的な解を選択することである.しかし,相手の選好や,どの程度で満足するかという心的状態は,直接観察することができないために,Win-Winの選択は難しい.本研究では,直接観察可能な表情から心的状態を推測する能力の向上と,Win-Win解を計算する能力を向上させることを目的とし,複数論点最後通牒ゲームにおいて,相手の価値体系とその感情的評価過程を可視化したトレーニングインタフェースを開発した.実験参加者(n=180)はトレーニングインタフェースが有無のいずれかの場合で複数論点最後通牒ゲームを行った.実験の結果,トレーニングインタフェースを使用した参加者は,使用しなかった参加者よりもエージェントと参加者が複数論点最後通牒ゲームで獲得するポイントが有意に高くなった.このことは,心的状態を可視化したトレーニングインタフェースの使用が心的状態を推測する能力とWin-Win解を計算する能力の向上に寄与する可能性を示唆する.

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