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[2J4-GS-10-04] リカレント・ニューラルネットワークによるオフィス床需要予測とDiPasquale-Wheaton型オフィス賃料予測
東京オフィス市場を事例として
キーワード:商用不動産、オフィス賃料、時系列データ、リカレント・ニューラルネットワーク、動的因子分析
本報告の目的は2002年から20年の東京を対象とし、オフィス賃料とオフィス床需要の予測を行うことである。オフィス市場全体の需給にはストック・フロー恒等式という論理関係があるため、RNNによるオフィス床需要と賃料予測をストック・フロー恒等式で接続した方法を用いた。既存の方法(DiPasquale and Wheaton, 1996:DiPW)はOLSであるため景気指標を取り込むと多重共線性が発生、out-of-sampleの予測性能は低くなる。例えば、DiPWに実質GDP、失業率、日経平均株価、実質民間投資を追加しオフィス床需要を予測するとMAPE(%)は2,700となる(in-sampleのMAPEは0.00)。本報告では、動的因子により情報圧縮を行ったうえでRNNによりオフィス床需要の予測モデルを構築し、予測精度の改善を図った(MAPEは42.3)。動的因子を導入した学習済モデルをストック・フロー恒等式により接続し2021年以降のオフィス賃料と床需要を予測したところ、2019年水準を100とすれば、オフィス床需要は23年には100を上回るが、賃料指数は90ほどという結果を得た。
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