18:20 〜 18:40
[2N6-OS-7b-04] 対話システムの発話行為と「表現の自由」
法的規制要因のカテゴライズ
キーワード:対話システム、発話行為、表現の自由、法的規制
人間と共生する対話システムの実装を進めていくに当たって、対話システムによる「発話行為」が、人間社会における「表現規範」に適合・調和するものとなるよう設計・デザインすることは、社会的受容・コンプライアンスの観点からも、人間との親密・継続的な関係を構築する上でも重要である。本研究では、対話システムに適用可能な表現規範を探究するため、差し当たり人間社会において、どのような発話・表現が法規範に抵触するのか、「表現の自由」とその限界に関する憲法学上の理論を主に参照し、発話・表現に対する法的制約要因を類型化して整理することを試みた。その結果、発話の適否が判定される基準は、発話内容そのものというより、発話の意図や性質(事実言明・行為遂行)、発話のなされる空間・環境に大きく依存することが憲法理論上も改めて確認された。したがって、「NGワード集」のような静態的なネガティブリストでは十分ではなく、発話の持つ行為性を踏まえた表現規範を対話システムに適用することが課題となる。
講演PDFパスワード認証
論文PDFの閲覧にはログインが必要です。参加登録者の方は「参加者用ログイン」画面からログインしてください。あるいは論文PDF閲覧用のパスワードを以下にご入力ください。