2022年度 人工知能学会全国大会(第36回)

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オーガナイズドセッション » OS-26 ゲームを題材とした高度コミュニケーション

[4I1-OS-26a] ゲームを題材とした高度コミュニケーション(1/2)

2022年6月17日(金) 10:00 〜 11:40 I会場 (Room I)

オーガナイザ:棟方 渚(京都産業大学)[現地]、伊藤 毅志(電気通信大学)、大澤 博隆(筑波大学)、片上 大輔(東京工芸大学)、松原 仁(東京大学)

11:20 〜 11:40

[4I1-OS-26a-05] 他者モデルの推定による行動予測と一貫性のある協力行動の実現

〇長谷川 智大1、寺田 和憲1、セルス ドゥメル2、フランシスコ サントス3 (1. 岐阜大学、2. US Army Research Laboratory、3. INESC-ID and Instituto Superior Tecnico, Universidade de Lisboa)

キーワード:他者推定、2x2マトリックスゲーム、社会的価値志向性、囚人のジレンマ、鹿狩りゲーム

協力的な行為がより高い利益を生む一方,搾取される可能性のある非ゼロ和的社会において,搾取者を避け協力者を発見することは重要な課題であり,相手の性格や意図などの心的状態を推測することができれば正確に相手を見分けることができる.意図は相手を目的志向的合理的エージェントとしてモデル化することで推論できる.本研究では,ゲーム状況において,人が相手を心的状態を有する合理的エージェントとしてモデル化し,相手の心的状態を推論した上で新規状況における相手の行動予測と意思決定を行うかどうかを検証した.また,行動頻度によるモデル化との比較を行った.実験 1 では実験参加者(n = 196)は相手の行動頻度がモデルとして利用可能な状況で鹿狩りゲーム 10 ラウンドと囚人のジレンマゲーム 5 ラウンドをバーチャルエージェントと対戦した.実験 2 では行動頻度が利用できない状況で同じ実験を行った(n = 372).実験の結果,実験参加者は行動頻度がモデルとして利用できる場合には頻度情報によって相手の行動を予測し,行動頻度が利用できない場合には心的状態を推測した上で行動予測し,一貫性のある協力的行動を生成することが分かった.

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