2022年度 人工知能学会全国大会(第36回)

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[4N3-GS-5] エージェント:応用

2022年6月17日(金) 14:00 〜 15:40 N会場 (Room 501)

座長:岩城 諒(IBM)[遠隔]

14:20 〜 14:40

[4N3-GS-5-02] リスクと多目的を考慮した視覚的避難誘導標識の割当て

〇鶴島 彰1 (1. セコム株式会社)

キーワード:避難意思決定、同調行動、マルチエージェント・シミュレーション、確率的多目的最適化、アベレージ・バリュー・アット・リスク

緊急時に建物内で避難者を適切な経路や出口に効果的に導くために,視覚的避難標識がしばしば利用される.この試みの効果を最大限に発揮し,かつ有害な副作用を避けるために,視覚標識の適切な配置が必須である.しかし,群衆避難のもついくつかの性質がこの問題を困難なものにしている.たとえば避難者間に働く同調行動は群衆の避難行動を複雑システムにしており,解の評価はシミュレーションにより行われる.避難には複数の対立する目的がある.さらにこの問題の確率的性質が解に不確実性をもたらし,最適解を選ぶには 解に含まれるリスクを考慮しなければならない.我々はこの問題を確率的多目的最適化問題として形式化した. 正しい出口を選ぶ避難者数の最大化と全体の避難時間の最小化は,どちらも重要であるが,しばしば互いに対立する目的関数である.また解に含まれるリスクの指標として,Average Value at Risk (AVaR)を採用した.代表的な進化的多目的最適化アルゴリズムであるNSGA-IIを使ってこの問題を解き,平均値とAVaRの両者についてパレート効率的な解を発見した.

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