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[1F3-GS-5-02] 動的な避難環境における分散型避難支援システムの分析
キーワード:分散システム、避難支援、マルチエージェントシミュレーション
屋内からの避難において、避難標識などの視覚情報を利用して効率的な避難を支援する方法がこれまで一般的であった。近年、動的に避難情報を変化させることで、つねに変化する避難環境への適応や、避難中に発生する混雑の緩和などを目的とした、動的な避難標識を使った避難誘導システムの有効性が議論されるようになってきた。災害避難時の過酷な環境を考慮すると、このようなシステムには頑強性が求められ、一部の構成要素の機能不全によりシステム全体の機能が大きく影響されるような設計は望ましくない。このことから、このような避難システムには、全体を制御する機構を持たず、各避難標識が独立に機能する分散処理が適していると考えられる。本稿では分散的に機能する避難標識とセンサーからなるシステムを想定し、このようなシステムの群衆避難における有効性を検討する。同調行動を行う避難エージェントを使った分析の結果、避難中の混雑緩和に関しては静的な避難標識を使ったシステムに対して避難時間を短縮できることが分かった。さらに避難中に変化する避難経路についても有効な避難を支援できることが分かった。
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