2023年度 人工知能学会全国大会(第37回)

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[1G3-GS-1] 基礎・理論

2023年6月6日(火) 13:00 〜 14:40 G会場 (大会議室 A4)

座長:金 秀明(NTT) [オンライン]

13:00 〜 13:20

[1G3-GS-1-01] 多変量時系列からの因果ネットワーク発見による微分方程式系の学習

〇小髙 充弘1,2,3,4、マニャン モルガン3,2、井上 克巳2,1,3 (1. 総合研究大学院大学、2. 国立情報学研究所、3. サントラルナント、4. 日本学術振興会)

キーワード:方程式発見、因果関係、解釈可能性、人工知能、因果ネットワーク

ダイナミクスの支配方程式を観測から同定するタスクである方程式発見は,システムをより深く理解するために重要である.方程式発見手法の内,特に「非線形力学のスパース同定」(SINDy)は近年注目を浴びている.SINDy は高次非線形関数空間でのスパース回帰により微分方程式系を解析的に同定する手法であるが,変数や関数の選択に基準がなく,選択によって冗長な項を含む結果に陥る弱みを持つ.こうした項を因果に基づき減らし,効率的にダイナミクスを記述する方程式を得ることを目的として,本研究では「因果による倹約的な方程式学習」(PELC)を提案する.PELCは敵対的生成ネットワークに基づき多変量時系列から変数間の因果ネットワークを発見し,この構造的情報をSINDyの仮説探索空間の制約として導入することで微分方程式系を発見する.SINDy,VAR-LiNGAM,PELCの3つの手法について微分方程式系の再現率を比較した結果,本手法での再現率が最も高かった.以上より,PELCは深層学習による連続代数空間での因果ネットワーク発見と方程式発見を結びつける新しい手法として期待される.

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