2023年度 人工知能学会全国大会(第37回)

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[1L5-OS-18b] 生体信号を活用した医療・ヘルスケアAI

2023年6月6日(火) 17:00 〜 18:40 L会場 (中会議室 C2)

オーガナイザ:藤原 幸一、久保 孝富

17:20 〜 17:40

[1L5-OS-18b-02] ウェアラブル心電計と経静脈的患者自己調節鎮痛法を用いた手術後の痛み増強を予測するAIの開発

〇中西 俊之1,2、藤原 幸一2、仙頭 佳起1、祖父江 和哉1 (1. 名古屋市立大学、2. 名古屋大学)

キーワード:手術後の痛み、ウェアラブル心電計、異常検知

痛みは主観的な感覚であるため,自己評価スケールで評価されてきた.しかし,自己評価スケールは時間的に連続評価ができず,意識レベル低下時や小児では実施が難しい.そのため,熱や電気刺激に対する生体信号の変化を痛みの正解データとして用いることで,痛みの客観化が試みられてきた.しかし,実験環境での解析結果をそのまま実際の患者に適応できるかどうかは明らかでない.我々は,患者自身が痛みの増強時に鎮痛剤を投与する経静脈的患者自己調節鎮痛法(IV-PCA)の使用記録から痛みの経時変化を推定できると考えた.本研究の目的は,ウェアラブル心電計とIV-PCAを用い,生体信号と機械学習により術後の痛みを連続的に評価し,その増強を予測することである.時系列性を考慮した異常検知モデルである自己注意機構付きオートエンコーダ(SA-AE)を採用し,心拍変動指標を入力特徴量に用いて痛み増強を予測するAIを構築した.IV-PCAの使用を痛みの増強と定義し,8人の術後患者において痛み増強の15分前にTPR 54%,FPR 1.76 回/hの性能で予測できた.今後,データを蓄積してモデルの性能を改善する.

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