2023年度 人工知能学会全国大会(第37回)

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[1R4-OS-10a] AI諸技術の発展に基づく学びのモデルの高度化と展望

2023年6月6日(火) 15:00 〜 16:40 R会場 (602)

オーガナイザ:小西 達裕、宇都 雅輝、小暮 悟、山元 翔

16:20 〜 16:40

[1R4-OS-10a-05] 算数文章題における知識構造と制約の考慮度更新式に基づく問題空間の探索モデルの提案

〇山元 翔1、田和辻 可昌2、平嶋 宗3 (1. 近畿大学、2. 早稲田大学、3. 広島大学)

キーワード:問題空間、知識構造、算数文章題、学習者モデル

本研究は学習者の算数文章題の構造に対する理解状態を、問題作りの演習を通して推定する推定器の開発、およびその精度検証を報告するものである。筆者らは算数文章題の知識構造を提案しており、この構造に基づいて、学習者の理解状態を推定することを試みている。学習者の理解状態を表す学習者モデルの構築は、Intelligent Tutoring Systemの研究において重要な要素である。Knowledge Tracingなどの機械学習手法では,確率モデルを用いて学習者の状態遷移が記述される一方で,問題の探索プロセスは陽に記述されない。これに対して本研究は、知識構造に基づく問題空間の探索として問題作りを定義し、この遷移ルールを知識構造の制約を考慮する程度によって表現した。これは意味的な探索の説明と定量的な考慮度の更新式を併せ持った、新たな理解状態推定モデルと言える。この探索モデルを実装したシミュレータを構築し、一般レベルの小学校、上位校、特別支援クラスの3つの実データを用いて精度を検証した。結果、課題は残るものの、設定したパラメータに関してはある程度説明力のあるモデルを構築できた可能性が示された。

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