2023年度 人工知能学会全国大会(第37回)

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[2F1-GS-1] 基礎・理論

2023年6月7日(水) 09:00 〜 10:40 F会場 (大会議室 A3)

座長:後藤 正幸(早稲田大学)[現地]

09:40 〜 10:00

[2F1-GS-1-03] 互いに相手を読みあうコミュニケーションゲームにおける因果帰納推論の役割

〇林 涼太1、馬目 信人2、高橋 達二1、篠原 修二1,2 (1. 東京電機大学、2. 東京大学大学院工学系研究科)

キーワード:ベイズ推定、対称性バイアス、因果推論

コミュニケーションにおいて, 人間は発話や表情などの外部情報と, 感情やきもちなどの内部情報をもつ. 円滑なコミュニケーションのためには, 相手の内部情報を推定しながら話す必要があるが, 直接観測することができない内部情報は直接観測できる外部情報をもとに推定する他ない. この推定を可能にする手段のひとつとしてベイズ推定が挙げられる. ベイズ推定は、予めいくつかの仮説を準備しておき, 観測データに基づいて最も適切な仮説を絞り込んでいく推定手法である. この手法は推定対象が定常の場合は非常に有効であるが, 人間の感情のように時々刻々変化する場合, 何らかの対処法が必要である. そこでベイズ推定に認知バイアスのひとつである対称性バイアスを組み込むことで, 忘却率と学習率を導入した拡張型ベイズ推定に着目する. 本研究では, この推定手法を搭載した2体の意思決定エージェントが互いの内部に持つ生成モデルを推定しあうコミュニケーションゲームをシミュレートすることで, この推定手法の有効性を検討する.

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