2023年度 人工知能学会全国大会(第37回)

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[2F5-GS-5] エージェント

2023年6月7日(水) 15:30 〜 17:10 F会場 (大会議室 A3)

座長:伊藤 孝行(京都大学)[現地]

16:10 〜 16:30

[2F5-GS-5-03] 大学入試における入学定員と奨学金の配分を用いた地方進学者の増加施策の検討

〇日出 恵輔1、北澤 正樹1,2、高橋 聡3、吉川 厚1,4 (1. 立教大学、2. 北澤技研、3. 関東学院大学、4. 東京工業大学)

キーワード:エージェント・ベース・モデリング、社会シミュレーション、大学入試

本研究では,大学受験において,国による大学定員と新奨学金の配分によって,地域間の進学移動を活発化させる方策を検討する.現在,国は都市圏の大学に対して入学定員の超過率の上限を徐々に引き下げる政策を行っているが,未だに大学進学者は都市圏に集中している.このような中,地方への進学をさらに促進する施策として,他地域出身の入試成績上位者に対して新たな奨学金を設ける方法が考えられる.そこで本研究では,国による大学定員と新奨学金の配分が地方進学者数に及ぼす影響を,大学受験エージェント・ベース・シミュレーションを用いて推定する.新奨学金は,各地方大学において,他地域出身で入試成績が上位の進学者に対して学費を支援する施策である.国は予算に限りある新奨学金を各地方大学に配分し,地方への進学を誘導する.大学定員の超過率の上限の変更と新奨学金の配分を組み合わせ,地方大学への進学者数が増加する施策を見出す. 結果,新奨学金単体では地方への進学誘導効果に限度があること,新奨学金と地方大学を優遇した定員傾斜配分を同時に行った場合には,地方中核都市への進学者増加をもたらすことが確認された.

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