2023年度 人工知能学会全国大会(第37回)

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[2O6-OS-2b] 人間と共生する対話知能

2023年6月7日(水) 17:30 〜 19:10 O会場 (会議室 E1+E2)

オーガナイザ:新保 史生、東中 竜一郎、吉川 雄一郎

17:50 〜 18:10

[2O6-OS-2b-02] 対話時の物理的距離を人は話声から聞き分けられるのか?

演劇界で知られる「距離感」の存在実証に向けた取り組み

〇村上 遥1,2 (1. 国立情報学研究所、2. 東京大学附属病院)

キーワード:近接学、話声、音声合成、ヒューマン・インターフェース

近年、音声合成ではDeep learning技術により人間と見分けがつかないほど自然なモデルも登場し、NHKが働き方改革の一手として一部業務をAIアナウンサーにするなど、人間の代替として用いられるシーンが増えてきた。現状は自然に読み上げる以外は産業応用に至っておらず、人間への親和性を高めるべく音声合成に感情を付加する研究が盛んに行われている。しかし、演劇界では感情表現以前に対話相手との距離感を誤ると表現が伝わらないという「距離感」という概念が知られており、演技における最も重要な要素の一つだと言われている。これが事実であれば音声合成では感情以前に「距離感」を付加する必要があると考えられる。本研究ではこの「距離感」に科学的実証例がないため、そのうち「物理的距離感」を実証する第一歩として、異なるターゲットに向けた呼びかけ声を聞いた時、人が聞き分けられるか検証する実験を行った。4人の被験者をパーソナルスペースの概念に基づいた距離で斜め一直線に並ばせ、最後尾の1人を発話者役、3人を聴き手役に設定し、発話者にターゲットを変えながら呼びかけを行わせた。その結果、聴き手は誰が呼ばれたかを概ね推測できた。

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