2023年度 人工知能学会全国大会(第37回)

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[2P5-GS-11] AIと社会:(遠隔)

2023年6月7日(水) 15:30 〜 16:30 P会場 (会議室 G1+G2)

座長:真矢 滋(東芝) [オンライン]

15:30 〜 15:50

[2P5-GS-11-01] 国家間武力紛争の時間構造における冪法則性

〇岡本 洋1、吉本 郁1、加藤 創太2、阿山 晴取2、篠原 修二3 (1. 東京大学、2. 東京財団政策研究所、3. 東京電機大学)

[[オンライン]]

キーワード:冪法則、国家間武力紛争、紛争間時間距離、コミュニケーション、相互情報量最大化

戦争の規模(戦死者数)が冪分布に従うことは古くから知られている(Richardson 1948; 1960)。我々は、国家間武力紛争の時間構造にも冪法則性があることを見出だした。紛争間時間距離(inter-conflict interval, ICI)を、二国対(dyad)におけるひとつの武力紛争の終結から同じdyadにおける次の武力紛争の開始までの期間で定める。Correlates of War projectが提供するデータセットMID 4.02(1816年から2014年までの間に起こった国家間武力紛争を記録)から、2,369個のICI標本を得た。これらの分布が冪法則に従うことを、厳格な統計検定(Clauset, Shalizi & Newman 2009)を用いて示した。さらに、仮説「軍事力の行使は国家間におけるコミュニケーションの一形態である」に基づいて、ICIの冪法則性を説明する情報理論モデルを構築した。このモデルは、個々のdyadにおいて、ICIが同一の冪分布から独立に生成されることを予言する。DyadごとにICI系列の自己相関を分析し、この予言を検証した。

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