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[3E5-GS-2-03] 採餌タスクにおける神経修飾型ニューラルネットワークによるメタ記憶の進化
キーワード:メタ記憶、ニューロエボリューション、ニューラルネットワーク、進化的計算、人工生命
メタ記憶とはメタ認知の一種であり,自己の記憶のモニタリングやコントロールをする能力である.計算機実験による先行研究[Yamato et al. 2022]では,見本刺激を記憶後に複数の比較刺激から選択する遅延見本合わせ課題において, 自己の記憶を参照してその忘却が進んでいるほど見本合わせを回避する個体の進化に成功した.本研究ではより状況付けられたメタ記憶の進化シナリオとそのメカニズムを明らかにするため, 忘却するエージェントによる採餌行動を対象とする構成的アプローチを試みた.具体的には,初めに与えられる餌の位置情報をもとに移動するが, 位置情報の忘却によって採餌に失敗するよりは採餌を回避した方が良いというタスクを考案し,学習自体も進化するニューロエボリューションを神経修飾と進化計算手法NEATを用いて実装して進化実験を行った.その結果,餌の位置が遠いほど回避を選択する個体の進化に成功した.また,ネットワークの分析により,位置情報に基づいて採取判断を行う構造の一部を参照することによって回避するという高次的な機能,つまりメタ記憶に準じた回路を確認した.
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