2023年度 人工知能学会全国大会(第37回)

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[3G5-OS-24b] 日常生活知識とAI

2023年6月8日(木) 15:30 〜 17:10 G会場 (大会議室 A4)

オーガナイザ:福田 賢一郎、江上 周作、宮田 なつき、Qiu Yue、鵜飼 孝典、古崎 晃司、川村 隆浩、市瀬 龍太郎、岡田 慧

16:50 〜 17:10

[3G5-OS-24b-05] 転倒の生活環境的決定要因の理解に基づくホメオスタティック空間デザイン

〇大野 美喜子1、北村 光司1、野村 彩乃2、西田 佳史2、中原 俊三郎3、河合 恒4 (1. 産業技術総合研究所、2. 東京工業大学、3. 日本インダストリアルデザイン協会、4. 東京都健康長寿医療センター研究所)

キーワード:生活環境的決定要因、身体保持、生活空間デザイン、恒常性、転倒

近年、公衆衛生の分野では、健康の社会的決定要因に基づく健康格差是正の取り組みが強く求められている。本研究では、その考え方を、学歴や給与といった従来扱われているマクロな変数ではなく、人の生活に密着した現象に適用することでイノベーションを起こす方法論の探索を行っている。具体的には、東京消防庁から提供された3万件の転倒による高齢者の救急搬送データを用いて、事故の発生状況を知識グラフ化し分析を行った。その結果を用いて転倒の生活環境的決定要因を検討した結果、操作可能性のある要因の1つに「身体保持性」があることが分かった。この知見を生活空間デザイナーと共有し、適切な空間デザインを通じて身体保持機能の恒常性を確保する新たな生活空間のコンセプト「ホメオスタティック空間デザイン」の作成と、そのProof Of Conceptを行うためのプロトタイプの開発を実施した。本稿では、まず、高齢者の救急搬送データの知識グラフ化とその分析結果について述べ、転倒の生活環境的決定要因を議論する。また、構築した身体保持機能を有する生活空間について述べる。

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