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[3N1-GS-11-02] 成行注文流の長期相関の起源は何か?:東京証券取引所のミクロデータ分析を通じた分析結果
キーワード:エージェントベースモデル、金融データ解析、社会経済物理
金融市場では近年高頻度データが入手可能になり,更にはトレーダーの意思決定ダイナミクスを個々人に準ずるレベルでトラッキングできる高精度データの分析のニーズが高まっている.本研究では東京証券取引所のミクロデータを用いて,成行注文流の長期相関の起源を明らかにする.成行注文流には長期自己相関があり,予測可能性があることが確立した経験則として知られている.この長期相関は個々人のトレーダーレベルの注文分割行動に立脚するのではないかと言われていたが,定量的な正当化が不十分だった.そこで本研究では東京証券取引所のミクロデータを用いて本仮説を定量的に検証し,トレーダーの注文分割行動によって精緻にモデル化できることを示した.具体的にはトレーダーの分割発注行動をモデル化したLillo-Mike-Farmer (LMF) モデルの定量的な予言が,実データでも定量的に成立することを示した.
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