2023年度 人工知能学会全国大会(第37回)

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[3N5-GS-11] AIと社会

2023年6月8日(木) 15:30 〜 17:10 N会場 (会議室 D2)

座長:柴田 祐樹(東京都立大学) [現地]

15:30 〜 15:50

[3N5-GS-11-01] 国際的な研究トピックの進度の比較と定量化

〇浅谷 公威1、門間 卓也2、 沖 澄弘3、坂田 一郎1 (1. 東京大学、2. 関西学院大学、3. アムステルダム大学)

キーワード:サイエンスオブサイエンス、複雑ネットワーク

研究者が研究トピックを選択することは、その研究成果や将来のキャリアに影響を与える。科学情報、資金、施設などにおける国家間の格差は縮小しているが、最先端のトピックの研究が特定の地域に集中する分野別の事例が報告されている。研究トピックの先進性は研究戦略の重要な焦点であるものの、研究トピックの先進性を直接測る指標は提案されていない。我々はScopusの7100万件の論文を用いて、論文の参考文献リストの時系列比較から、国家の研究トピックの相対的な進度を定量的に評価した。その結果、欧米諸国やアジアの都市国家とそれ以外の国の間には、研究トピックのタイムラグが長期間に渡り維持され続けることが分かった。さらに、共著者ネットワークにおいて情報の中心にいる研究者の割合が、その国の研究トピックの進度と高い相関があることもわかった。これらの結果は、研究者の人的関係が科学の発展に重要であり続けることを意味しており、国家の科学への投資の失敗や成功の事例に一定の説明を与えるものである。

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