2023年度 人工知能学会全国大会(第37回)

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[3Xin4] ポスターセッション1

2023年6月8日(木) 13:30 〜 15:10 X会場 (展示ホールB)

[3Xin4-22] 敬語表現が条件推論の抑制に及ぼす影響

ポライトネス理論に基づく検討

〇松本 和紀1、小倉 那央1、高橋 達二1、中村 紘子1,2 (1.東京電機大学、2.日本学術振興会)

キーワード:条件推論、ポライトネス理論、敬語表現

ある人物が「もしX社の製品ならばおいしい」という条件文を述べ,その後別の人物が「もしY社の製品ならばおいしい」という追加条件文を述べたとする. この時,「X社ゆえにおいしい」という前件肯定推論が抑制される場合がある. Demeureら(2009)は条件文を発する話者間の人間関係が推論の抑制に及ぼす影響をポライトネス理論をもとに検討し,関係が悪い場合は一般に曖昧な表現で訂正を行うため,追加条件文が一つ目の条件文の訂正を意図したものと解釈されやすく,推論の抑制が生じることを示した. 小倉(2023)はDemeureら (2009) の追試を行い,日本人でも関係性が悪い場合は追加条件文により条件推論が抑制されることを示した. 日本語では相手との距離がある場合,敬語表現を用いることが多く (宇佐美, 2002), 曖昧な追加条件文が敬語で表現される場合 (例:もしY社の製品なら美味しいでしょう),より訂正を意図した発言だと解釈されやすい可能性がある. 本研究では,追加条件文の敬語表現の有無を操作して小倉(2023)の追試を行い,敬語表現が条件推論の抑制に与える影響を検討した.

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