2025年度 人工知能学会全国大会(第39回)

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[1H5-OS-8c] 金融・会計・経済における情報学

2025年5月27日(火) 17:40 〜 19:20 H会場 (会議室1003)

オーガナイザ:中川 慧(野村アセットマネジメント),平野 正徳(Preferred Networks),坂地 泰紀(北海道大学),酒井 浩之(成蹊大学),水田 孝信(スパークス・アセット・マネジメント),星野 崇宏(慶應義塾大学)

19:00 〜 19:20

[1H5-OS-8c-05] 処置群(正例)とラベルなし群からの観測値を用いるセミパラメトリック効率な平均処置効果推定

加藤 真大1、井口 亮1、〇香西 史暁1 (1. みずほ第一フィナンシャルテクノロジー株式会社)

キーワード:因果推論、機械学習、PU学習

処置群と対照群の間の期待アウトカムの差として定義される平均処置効果(ATE:Average Treatment Effect)の推定は,因果推論における主たる課題の一つである.本研究では,処置群と,処置群と対照群のどちらへ割り当てられたのかが不明な未知群のみで構成されるデータセットが観測可能な設定において,セミパラメトリック効率なATEの推定量を開発する.この設定は,弱教師あり学習における正例データとラベルなしデータからの学習(PU学習)を因果推論に拡張したものであり,欠損データを含むATE推定の特別な事例と見なすことができる.最初に私たちは、本設定の元でセミパラメトリック効率下限を導出する.これは正則推定量の漸近分散の下限である.そして,この効率下限と一致する漸近分散を持つセミパラメトリック効率なATE推定量を提案する.我々の研究は,欠損データを用いた因果推論、および弱教師あり学習の分野に貢献するものである.

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