2025年度 人工知能学会全国大会(第39回)

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オーガナイズドセッション » OS-18 医学・生物学データを活用したAIの創出

[1O5-OS-18b] 医学・生物学データを活用したAIの創出

2025年5月27日(火) 17:40 〜 19:20 O会場 (会議室1010)

オーガナイザ:藤原 幸一(名古屋大学),久保 孝富(NAIST)

18:40 〜 19:00

[1O5-OS-18b-04] 深層学習を用いた末梢血流脈波による心拍出量の推定

〇黒野 晃暉1、松下 裕貴2、中林 実輝絵1、章 斯楠1、Broti Nawara1、一之瀬 真志1、朔  啓太2、小野 弓絵1 (1. 明治大学、2. 国立研究開発法人国立循環器病研究センター)

キーワード:医学、人工知能

心拍出量測定は重症患者の循環動態管理に有用であるが、その測定は侵襲的な手法に限られている。重症集中治療患者において、非侵襲的心拍出量測定は最適な循環管理につながることから極めてニーズが高い。そこで、組織血流の非侵襲的な計測法である拡散相関分光法(diffuse correlation spectroscopy: DCS)により検出した血流脈波を深層学習器と組み合わせ、簡易かつ非侵襲的な心拍出量測定を試みた。ビーグル犬を被験体とし、循環状態を変化させるため、脱血、返血を行いながら、超音波トランジットタイム法による心拍出量とDCSによる頭部・四肢の血流速度計測を行い、教師データを取得した。学習に用いず分離しておいたDCS末梢血流波形から心拍出量を推定し、同時刻にカテーテル法により測定された心拍出量と比較して推定精度の評価を行った。実測値に対する推定値の誤差の割合は、目標値の30% を下回る8.05%であり、DCS法と深層学習器を組み合わせた完全非侵襲な心拍出量推定の可能性を示す結果となった。

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