2025年度 人工知能学会全国大会(第39回)

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[2M4-OS-37a] AIを用いた空間・時系列データのモデリング手法と応用

2025年5月28日(水) 13:40 〜 15:20 M会場 (会議室1008)

オーガナイザ:田部井 靖生(理化学研究所),沖 拓弥(東京科学大学),竹内 孝(京都大学),藤井 慶輔(名古屋大学),武石 直也(東京大学),西田 遼(産業技術総合研究所)

14:40 〜 15:00

[2M4-OS-37a-04] サッカーの戦術的な意思決定分析のための解釈可能な低次元状態に基づく強化学習

〇井出 憲次朗1、染谷 大河2、川口 康平3、藤井 慶輔1,4 (1. 名古屋大学、2. 東京大学、3. 香港科技大学、4. 理化学研究所)

キーワード:マルチエージェント、時系列モデリング、スポーツ

ゴール型スポーツでは複数の選手が連続的に関わり合いながらプレーを行うため、試合全体をモデル化して分析することが難しい。ルールベースモデルでは全選手、全シーンのモデリングが難しく、強化学習モデルでは評価値の解釈が難しいという問題点がある。そこで、我々は、時空間データを用いた低次元のルールベース状態変数による強化学習モデルが、サッカーの戦術を効果的に捉え、理解できるかどうかを検討する。まず、関東サッカー1部リーグの監督からのヒアリングを基に状態変数と行動空間を定義する。次に、全選手・全シーンのモデル化を行い強化学習を行い状態行動価値(Q値)を算出する。その結果、行動予測のAccuracyとTD誤差にはトレードオフの関係があることが示唆された。また、既存指標であるxGやゴールと相関は確認されなかったが、ベースラインと比較してカウンターや相手の守備を崩す戦術などリスクを冒す戦術を評価していることが確認できた。そして、Q値と状態変数を可視化することで、Q値の解釈が可能となり、選手個人の評価が可能であることが分かった。これによりアナリストにとって、コーチング、選手評価などへの活用が期待される。

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