[2O1-GS-10] AI応用：予測・生成

[2O1-GS-10-01] 映像を用いた繁殖牛分娩監視のための基盤モデルの開発と運用

中田 道寛¹、川島 由理¹、〇中野 鐵兵^2,1、春日 良一³、小川 哲司¹ (1. 早稲田大学、2. （株）知能フレームワーク研究所、3. ファーマーズサポート（株）)

キーワード：基盤モデル、映像監視、説明可能性、Webアプリケーション、精密畜産

映像からの繁殖牛分娩監視基盤モデルおよび分娩通知インタフェースを開発し，実際の畜産農場において運用を行った．分娩介助に関する意思決定を支援するためには予測根拠を農家にとって直感的な形で説明する必要があり，基盤モデルにはこの点を考慮した設計が求められる．また，農家にとって適切な通知インタフェースの設計についても知見が整理されているとは言えない．本研究では，農家が実際に分娩介助の拠り所としている姿勢・回転・移動に関する情報を抽出可能な形で分娩監視基盤モデルを設計のうえ，それを用いてリアルタイム動作可能な通知システムおよびWebアプリケーションの開発し，実際の畜産農場において有効性を検証した．分娩検知の基本性能は，大規模牛個体追跡データセットを用いた性能評価実験を通じて，既存の汎用モデルを上回る検知性能を達成しながらも，説明可能性を担保できることを確認した．また，実際に一つの農場でWebアプリケーションを運用した結果，予測根拠の提示が実際に意思決定に寄与することが明らかになった．