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[2P1-OS-26-03] 偽情報や誤情報はなぜ信じられるのか
キーワード:偽情報、誤情報、エコーチェンバー、信念
私たちが何かを信じるとき、それはふつう何らかの証拠(根拠)にもとづいている。もし、その根拠となる証拠が誤っていることが判明したり、反対の証拠が示されたりした場合、もはやその信念を維持できなくなるはずである。しかし、実際には必ずしもそうとは限らない。客観的にも誤りであることが明らかであるような既存の証拠を正当化しようとしたり、反対の証拠を無視したりすることで、従来の信念を貫こうとする場合がある。このような証拠に対する不合理な反応は、フィルターバブルやエコーチェンバー内で特によく見られる現象である。本発表では、人々がいかに拡散された偽情報や誤情報を信じるようになり、それがどのように維持・強化されていくのかについて、特にフィルターバブルやエコチェンバー内での信念形成における証拠に対する反応に着目しながら、そのメカニズムを哲学的観点から明らかにすることを目指す。また、このような現象に対する哲学的理解が、AIによる偽情報や誤情報の拡散への対策に、いかに貢献しうるのかについても検討する。
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