2025年度 人工知能学会全国大会(第39回)

講演情報

オーガナイズドセッション

オーガナイズドセッション » OS-10 人工知能を駆使した疾患動態研究

[3H1-OS-10a] 人工知能を駆使した疾患動態研究

2025年5月29日(木) 09:00 〜 10:40 H会場 (会議室1003)

オーガナイザ:岩見 真吾(名古屋大学),藤生 克仁(東京大学),中村 己貴子(中外製薬),岡本 有司(京都大学),小島 諒介(京都大学),川上 英良(千葉大学),本田 直樹(名古屋大学)

10:00 〜 10:20

[3H1-OS-10a-04] 医薬品の臨床試験における疾患評価項目探索へのナレッジグラフと生成AIの活用可能性に関する検討

〇茶谷 良一1、園池 昇太郎1、丹尾 真理子1、金子 真之1、佐野 勲2、加藤 浩樹3、大瀧 洋子4、中本 与一3、木戸 邦彦4、深沢 直規1 (1. 中外製薬株式会社 臨床開発本部、2. 中外製薬株式会社 デジタルトランスフォーメーションユニット、3. 株式会社日立製作所 インダストリアルデジタルビジネスユニット、4. 株式会社日立製作所 研究開発グループ)

キーワード:ナレッジグラフ、生成AI、エンドポイント、臨床試験、リンク予測

医薬品の臨床開発では,多岐に亘る複雑な情報を整理して意思決定する必要がある.この過程において,短期間で重要な論点を洗い出し,効果的な戦略を立てることが求められる.特に,臨床試験計画における疾患評価項目(EP)の設定は,医薬品のプロファイルを評価する上で重要な要素である.ナレッジグラフ(KG)は,情報を関係性に基づいて統合し,新たな関連性を推論可能にする技術である.KGの情報や推論結果は,臨床開発に求められる網羅性や効率性の向上への貢献が期待できる.さらに,生成AIをインターフェースとして活用することで,臨床開発研究者間の議論を促進できる可能性がある.本研究では,KGと生成AIを用いた臨床試験のEP探索手法を検討した.生命化学情報のKEGGと臨床試験情報のClinicalTrials.govを統合し,1)KGの1hop検索,2)2hop以上の検索,3)KG補完アルゴリズムによるリンク予測を実装し,それぞれの結果を生成AIで要約・レポート化した.臨床開発研究者による定性評価の結果,網羅的かつ効率的な情報抽出が可能であることが確認された.今後はデータソースの拡充と推論精度の向上が課題となる.

講演PDFパスワード認証
論文PDFの閲覧にはログインが必要です。参加登録者の方は「参加者用ログイン」画面からログインしてください。あるいは論文PDF閲覧用のパスワードを以下にご入力ください。

パスワード