2025年度 人工知能学会全国大会(第39回)

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[3H4-OS-10b] 人工知能を駆使した疾患動態研究

2025年5月29日(木) 13:40 〜 15:00 H会場 (会議室1003)

オーガナイザ:岩見 真吾(名古屋大学),藤生 克仁(東京大学),中村 己貴子(中外製薬),岡本 有司(京都大学),小島 諒介(京都大学),川上 英良(千葉大学),本田 直樹(名古屋大学)

13:40 〜 14:00

[3H4-OS-10b-01] 神経変性疾患の微分可能な実空間シミュレーション

〇近藤 洋平1 (1. 名古屋大学)

キーワード:神経変性疾患、数値シミュレーション、逆問題

アルツハイマー病やパーキンソン病をはじめとする神経変性疾患の特徴的な病態進行として、病変が脳の一部から始まり近接領域へと段階的に広がっていくことが知られている。この病態をより深く理解しその進行を予測するために、全脳スケールにおける異常の伝播の偏微分方程式を用いたモデリングとシミュレーションが注目されている。しかし、モデルの生化学パラメータの空間不均一性など、未だ解明されていない要素が多く存在するため、現時点では信頼性の高い予測を実現できていない。この問題に対し我々は、ヒトの脳画像、特にPET(陽電子断層撮影法)によって得られる病変分布データに基づくシミュレーションモデルの推定を目指している。具体的には、病変分布の患者個別シミュレーションとPET画像との比較による誤差逆伝播法を用いたモデルパラメータや初期条件の最適化手法を開発している。ADNIプロジェクトによるアルツハイマー病関連脳画像データベースを活用し、本手法の応用によって、直接の観測が不可能な生化学パラメータのヒト脳内における空間分布が推定できた。以上の成果と、モデルの選択や損失関数の設計について残された課題について発表したい。

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