2025年度 人工知能学会全国大会(第39回)

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[3H5-OS-10c] 人工知能を駆使した疾患動態研究

2025年5月29日(木) 15:40 〜 17:20 H会場 (会議室1003)

オーガナイザ:岩見 真吾(名古屋大学),藤生 克仁(東京大学),中村 己貴子(中外製薬),岡本 有司(京都大学),小島 諒介(京都大学),川上 英良(千葉大学),本田 直樹(名古屋大学)

16:20 〜 16:40

[3H5-OS-10c-03] 網羅的時系列特徴量抽出を用いた血栓症治療薬の低濃度患者を予測する指標の探索

〇嶋﨑 悠斗1,2、山崎 昌子1、橋口 照人3、熊野 穣4、家子 正裕5、藤森 祐多6、涌井 昌俊7、石川 哲朗1,2,7、川上 英良1,2 (1. 千葉大学、2. 理化学研究所、3. 鹿児島大学、4. 産業技術総合研究所、5. 札幌保健医療大学、6. 慶應義塾大学病院、7. 慶應義塾大学)

キーワード:機械学習、臨床医学、時系列データ、説明可能性、社会実装

【背景・目的】直接阻害型経口抗凝固薬(DOACs)を用いた血栓症の治療では、効果が不十分なら血栓症再発、過剰なら出血のリスクがある。治療調節のため様々な薬効評価法が提案されてきたが、最適な指標は未だ確立されていない。本研究では、血液の透過光の経時変化から血中のDOACsが低濃度(50ng/mL未満)の患者を予測する指標を探索する。
【方法】tsfreshというライブラリをもとに、透過光の経時変化から網羅的に時系列特徴量を抽出する手法を考案して予測モデルを構築し、予測に大きく寄与する特徴量を同定する。さらに、説明可能なAIの観点から従来の指標を用いた場合と比較する。
【結果】tsfreshを活用したモデルは、従来の指標に基づくモデルと比較してROC曲線とPR曲線の両方でより高いAUCを示す。予測への寄与が大きい特徴量の中には従来の指標と相関が低いものがあり、本研究が従来の評価法とは異なる評価視点を提供する可能性があることが示唆される。これらの知見により、DOACs低濃度患者の推定に有用な新しい臨床指標の開発と、より正確な治療調節の実現が期待される。

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